特集 専門看護婦の導入は病院を変える―横浜市立市民病院の現状
リエゾン精神専門看護婦の活動の実際
野末 聖香
1
1横浜市立市民病院
pp.326-333
発行日 1997年5月10日
Published Date 1997/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686900637
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はじめに
横浜市立市民病院で,リエゾン精神専門看護婦として勤務しはじめて2年.その前の3年間の試行期間を含め,足かけ5年の時が経った.振り返ってみると,活動当初は肩に力が入っていて,専門看護婦導入への批判や抵抗に出会うと,それがすべて自分の力量不足からくるものだと必要以上に背負い込んでいた.
翻って考えれば,そのくらいの意気込みと思い込みがなかったら専門看護婦という未知の仕事に取り組むことはできなかったかもしれない.多くの人たちに支えられながら数年が経ち,このところやっと冷静に自分の活動や組織を見つめることができるようになってきた.今回のような「専門看護婦の導入は病院を変える」というテーマを投げかけられても,以前なら尻込みしたかもしれないが,今は「病院の変化には専門看護婦自身の貢献もさることながら,組織の柔軟性や指向性が関わるのだから」と,気楽に受けとめることができるようになった.これは自分自身の大きな変化である.
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