資料と解説
終末期医療の基本方針に関するQ&A
富山医科薬科大学倫理委員会
pp.759-762
発行日 1997年10月10日
Published Date 1997/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686900563
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
Q ここでいう「患者さんの自己決定権を尊重した医療」とは,具体的にはどのようなことを指すのですか.
A 患者さん自身が自分の死のあり方を考えたり,また,日本の尊厳死協会の運動なども起こっています.医療側としては,このような患者さんの要求を十分に理解して治療を行なう必要があります.しかし,医療側にとって,患者さんがそのように要求するからといって,短絡的にそのとおりの処置を行なうわけにもいきません.延命治療をまったく行なわないことや,抗がん剤の投与および放射線治療をすべて止めてしまうことが必ずしも患者さんのためになるとは限りません.栄養補給が必ずしも過剰な延命治療といえない場合もあるし,水分補給のための輸液を延命治療としないという考え方もあります.
Copyright © 1997, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.