焦点
卒後1年目看護婦の仕事の満足度とSelf-Esteem
宮岡 久子
1
1埼玉医科大学短期大学看護学科
pp.348-354
発行日 1994年9月15日
Published Date 1994/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686900273
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
日本看護協会が1989年に全国規模で実施した看護職員実態調査1)によれば,20代看護婦の平均勤続年数は2.6年,24歳以下では2.3年と,一般女子労働者に比べていずれも短い.20代看護婦の平均勤続年数が短いのは,結婚や出産・育児等の社会的背景に因ることも考えられるが,むしろ結婚や出産・育児を離職理由として多くあげているのは30代,40代の看護婦である.20代看護婦の離職理由として最も多いのは「仕事内容への不満」(38.2%)である.このことは,3年を経ずに離職した看護婦の約4割近くは仕事の満足感を求めて職場を離れていったと推察される.
したがって,看護婦の職場定着を促進するためには,就職後早期から職場の適応状況や仕事の不満内容を具体的に把握し,定着を阻害する因子の減少に努めることが看護管理上必要である.
Copyright © 1994, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.