特集 マグネット認証の更新 聖路加国際病院の挑戦
—院長の立場から看護の水準を高め,その独自性と強みを再認識する—マグネット認証への挑戦
石松 伸一
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1聖路加国際病院
pp.1071
発行日 2024年12月10日
Published Date 2024/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686202825
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「聖路加の看護」と言えば,“日本の看護界をリードする”“高等看護教育のパイオニア”などと,高い評価の言葉を頂戴することが多く,大変有難く,また誇らしく思っています。そして2019年にマグネット認証を取得してからは,“国内・東アジアで唯一のマグネットホスピタル”“JCI(Joint Commission International)とマグネット,看護と医療安全の国際認証取得”といったセリフを加えて説明する機会が増えたことをとてもうれしく思います。
医師人生のほとんどを聖路加で過ごしている私にとって,聖路加の看護師の働きぶりが当たり前のように感じてしまうことがありますが,時に,聖路加独自の看護の強みを再認識しなくてはいけないと思い直すこともあります。また,その当たり前の感覚や聖路加の長い歴史と伝統がゆえに,教職員の間でその良さを再認識し,共有しながら進化させるという作業は意外と難しく,実践できていなかったように感じます。そのような中,当院がマグネット認証の取得に挑戦したことは,常に新しいことにチャレンジする姿勢を忘れない聖路加の看護らしい取り組みであり,聖路加の看護の強みを再認識する良い機会でした。また,聖路加の看護師がなぜ素晴らしいのかということを言葉や数字で説明する過程は,非常に手間のかかる大変な作業であったと思いますが,将来につながる大切なステップだったと思っています。
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