特集 2024年度診療報酬改定 流れを読み,今後に備える
識者が読む2024年度診療報酬改定
地域全体でその人の暮らしを支える看護実践が診療報酬で評価される
田中 いずみ
1
1手稲渓仁会病院
pp.490-492
発行日 2024年6月10日
Published Date 2024/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686202673
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地域の全体最適を考える「地域療養支援」
今回の診療報酬改定(以下,今改定)では,医療・介護・福祉の連携促進の観点から評価が見直されました。DPCデータやレセプトデータなどを用いれば,施設や地域ごとの資源投入量と患者アウトカムが見えます。それらのデータをもとに国は診療報酬の改定を実施するわけですから,国の財源が厳しい中,当然のことながら効率的で質の高い医療を提供する取り組みに診療報酬がつきます。
したがって,自施設の最適ではなく地域の全体最適を考えなければなりません。言い換えると,医療・ケアのゴールとして自施設の退院や転院に焦点を当てるのではなく,その先の生活に焦点を当てなければなりません。日々の看護実践で,地域に暮らす人の生活を捉えているかが問われていると考えます。
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