実践報告
COVID-19対応病棟における患者状況と看護の必要量の可視化—適正な人員配置と応援体制の指標として活用するために
小野 妙子
1,2
1前・国立病院機構 浜田医療センター看護部
2国立病院機構 広島西医療センター看護部
pp.314-318
発行日 2023年4月10日
Published Date 2023/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686202367
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はじめに
国立病院機構浜田医療センター(以下,当院:表1)は,島根県西部の救急医療,周産期医療,急性期から回復期医療を担うケアミックス型の基幹病院である。2020年9月から県のCOVID-19即応病床として,県の感染症フェーズに応じて病床数を変化させながら患者を受け入れている。
当院は,呼吸器内科を含む混合病棟をCOVID-19対応病棟(以下,当病棟)に変更している。当病棟の看護体制を表2に示す。当病棟は,病棟の患者状況に合わせ,患者不在時や感染縮小期には,看護師が他の急性期病棟で応援勤務するなどして,人員配置を調整しながら病棟を運営している。これは,COVID-19対応病棟特有の運営方式と言える。
私は,当病棟の看護師長として,人員調整に困難さを感じ,そこに従事する看護師たちも戸惑いやストレスを感じていた。看護管理者として,病棟の状況を可視化し,共有化することがこれらの問題解決につながるのではないかと考えた。
今回,患者数の増減により,看護師の人員配置を変動させる必要がある病棟の患者状況と看護の必要量を可視化し,適正な人員配置と応援体制の指標を算出するためのオリジナルツールを作成した。以下では,その取り組みについて報告する。
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