連載 おとなが読む絵本——ケアする人,ケアされる人のために・184
「野菜食べる」3歳児から“バナナ”で最期の85歳まで
柳田 邦男
pp.1152-1153
発行日 2021年12月10日
Published Date 2021/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686202050
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絵本をめぐる生活や人生のエピソードのエッセイを書いてきたこの連載のなかでは,今回はちょっと異色かも。でも,絵本というものは,幼い頃から人生の最終章を過ごす時期に至るまで,こんなかたちで大事な役目を果たすこともあるという意味で,1冊の絵本を取り上げてみたい。
絵本のタイトルは『そのとき うんちは どこにいる?』。石川県小松市に拠点を置いて在宅ケアなど多彩な地域活動をしている榊原千秋さんがつくった絵本だ。絵本の内容は,子どもが朝食を食べた時から登校し授業を受けている時,給食の時,たっぷり遊んで夜寝ている時,そして朝起きて朝食を食べる前か後,食べたものがからだのなかのどこでどのように動いて消化され,排泄されるのかを,図解して描いている。そして,健康を維持するには,どのような食生活が必要かということまで説いている。
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