連載 次世代を担う看護管理者の育成 看護管理者研修から見える未来・2
聖隷浜松病院「サーバント・リーダーシップ研修」—共に育ち育て合う,「共育」の理念の浸透
森本 俊子
1
,
樫原 理恵
2
1前・総合病院聖隷浜松病院
2聖隷クリストファー大学看護学部
pp.704-709
発行日 2021年8月10日
Published Date 2021/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686201932
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
本研修を企画した背景と研修の趣旨
静岡県西部の浜松市にある聖隷浜松病院(以下,当院)は,「隣人愛」を理念に持つ聖隷福祉事業団の事業所であり,「私たちは利用してくださる方ひとりひとりのために最善を尽くすことに誇りをもつ」の病院理念のもと,地域と共にあることを大切にした医療を提供し続けています(表1)。病院理念の「利用してくださる方ひとりひとり」には,職員も含まれているため,病院運営方針に,「良い医療人を育て,働きやすい職場を創る」を掲げて,職員が当院で働く幸せを感じ成長できるように継続的に支援しています。
看護部では,「隣人愛」を人との関わりの基本にして,看護部理念「私たちは隣人愛の精神のもと利用者の価値を尊重し最善を尽す」を具現化することで自律した看護職となることを目指しています。看護職が「この病院で働くことにしてよかった」と思うことができ,自分を大切にして働く仲間も大切にできること,患者とその家族が「この病院にきてよかった,大切にされた」と感じることのできる,患者中心の看護を提供するという願いを看護部理念に込めています。
Copyright © 2021, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.