書評
レジリエント・ヘルスケア入門—擾乱と制約下で柔軟に対応する力
清水 多嘉子
1
1がん研究会有明病院
pp.582
発行日 2020年6月10日
Published Date 2020/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686201614
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「レジリエンス」に着目した先取り型安全管理の考え方を示す
増え続けるルールやマニュアルの海の中で
日々報告される医療安全レポートを見て,なぜこの大事な手順を省略してしまったのだろうかと思うことが多々ある。一方で臨床の場はイレギュラーなことの連続であることも十分理解している。薬剤認証をしようとしたところ他の患者に声を掛けられるようなことは日常的であり,それにより認証作業を失念してしまう。
それでも私たちは統一ルールを作り,それが守られなかったことを反省し,原因を分析してきた。これを本書ではSafety-Ⅰ「後追い型安全管理」とし,「失敗から学ぶ方法」と説明している。
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