連載 人生の終わりの日々のケアを訪ねて・19
死についての無意識の恐れ—日本のビジネスマン,そして上海
村上 紀美子
pp.800
発行日 2019年8月10日
Published Date 2019/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686201375
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「最期は病院に行くのが,日本じゃ普通だよ」。60代の男性,Aさんと話していて,こんな言葉が出てきました。現役時代は“仕事人間”と呼ばれ,医療や介護に関する知識や情報も豊かなAさんの正直な言葉を聞けるチャンスです。理由を聞いてみました。
「最期まで家にいられるなら,いたいに決まってるよ。だけど,家で急に死ぬと異常死や事件扱いで,警察が来て検死になって大変なんだろう? 在宅ケアとかなんとか言われても,整っていればいいけど,どこでもあるわけじゃない。在宅ケアが整っているところはあまりないから,いよいよとなったら,病院に行くんだよ」
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