書評
死亡直前と看取りのエビデンス
田村 恵子
1
1京都大学大学院医学研究科 人間健康科学系専攻
pp.462
発行日 2016年5月10日
Published Date 2016/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686200464
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終末期ケアのエビデンスに著者の臨床経験を交えて解説した頼りになる1冊
緩和ケアの臨床で向き合うのは苦痛を体験して苦悩する患者や家族であり,その苦悩は客観的に数値化して捉えることは難しく,ケアはそれぞれの医療者の経験則によって実践されてきた。
しかし,近年,人が死亡に至るまでの過程を対象とした実証研究が進んでおり,死亡直前の医学的問題や看取りに関する科学的根拠(エビデンス)も蓄積されてきている。こうした現状を鑑み,著者はエビデンスを積極的に活かして死亡直前や看取りの時期のケアを提供することが必要であると考え,本書が誕生した。
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