実践報告
新人看護師の経験からの学びを支援する方法―リフレクションと対話による関わり
中村 美保子
1
1宮崎大学医学部附属病院
pp.900-904
発行日 2011年9月10日
Published Date 2011/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686102200
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
- サイト内被引用
□はじめに
新人看護師が基本的な臨床実践能力を獲得し,専門職業人として成長するためには多くの困難があり,支援の方法を模索し実践することが求められている。宮崎大学医学部附属病院(以下,当院)では,2009(平成21)年に厚生労働省が作成した「新人看護職員研修ガイドライン」にもとづいた現任教育の実施,新人看護師専任の教育担当の配置,プリセプター制度などさまざまな支援を行なっている。これらに加えて,筆者の病棟では,実践からの効果的な学びを可能にするリフレクションの方法を取り入れた支援を行なっている。
筆者は,大学院においてリフレクションについて学び,新人看護師がリフレクションを行なうことにより,実践的思考能力の向上およびケアリングにつながる専門職業人としての成長に意味をもつことを明らかにした1)。そして現在,看護師長の立場で新人看護師への支援環境を整える役割を担っている。本稿では筆者が行なっている新人看護師へのリフレクションによる支援の実際について紹介する。
当院には,毎年50名ほどの新人看護師の入職があり,各病棟に3~5名が配置となる。現在のところ,紹介するリフレクションを取り入れた新人看護師の支援を行なっている病棟は筆者が所属する小児科病棟だけであるが,後述するように少しずつ拡大に向かっている。
Copyright © 2011, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.