増刊号特集1 東日本大震災への医療支援の記録
日本赤十字社の取り組みと被災地からの報告
アメリカから災害支援活動に参加して―NPコース修了者から見た現場
原田 奈穂子
1
1ボストンカレッジ看護学博士課程
pp.687-691
発行日 2011年7月26日
Published Date 2011/7/26
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686102136
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
はじめての災害支援
今現在も医療支援が続けられている東日本大震災において,私は3月14~19日までと3月23~28日までの2回にわたり,現地で災害医療支援に携わる機会を与えられた。被災地では,阪神・淡路大震災に続き,海外の医療者に災害医療下において特別許可を与える措置が取られた。そこでの経験を,日本の看護師免許とは別に米国の看護師免許を取得し,ナースプラクティショナー(以下,NP)の教育を経た者として報告したいと思う。
私は現在,ボストンカレッジの博士課程に在籍している。修士をペンシルバニア大学の成人急性期NP課程で修めたのち,2009(平成21)年より現所属大学に移り,コースワーク終了まであとわずかである。災害医療は学部生のときに地下鉄サリン事件が起こり,関連病院が積極的に医療活動を行なったこともあり,関心は高かったのだが,具体的に勉強を始めたのは渡米してからである。
Copyright © 2011, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.