連載 つらつらNPノート・1【新連載】
過渡期のとまどい
鈴木 美穂
pp.340
発行日 2011年4月10日
Published Date 2011/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686102024
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ナース・プラクティショナー(NP)として働くようになって半年余りが過ぎた。患者のベッドサイドに行く頻度が極端に減ったり,ナースコールや輸液ポンプのアラーム音に自然と体が反応してしまったりして,はじめのうちはスタッフナースの仕事が恋しくてたまらなかった。さらに,はじめの10週間(2週間の病院全体の看護部新採用者オリエンテーション後)はNPのプリセプターが1対1でつくのだが,基本的な業務や手順を教わる分には素直に受け入れられるものの,患者の病状管理のアプローチがプリセプターとずれていたりするとストレスを感じたりもして,オリエンテーション終了の日を待ち望んだ。
このプリセプターとのアプローチの違いによるストレスはNPに特別なものでなく,経験のあるスタッフナースが新しい病院や病棟に変わったときのオリエンテーションでよく直面する問題だろう。かつてはプリセプターの勧めることに賛成できないときにわざとそれを後回しにしたりしてあからさまなプロテストをしたこともあったが,そのときは「仕事が遅く,ひとり立ちはさせられない」との評価を受け,オリエンテーションを延長されただけだったので,今回は大人になってプリセプターの指導に100%従って,予定どおりの期間でオリエンテーションを終えた。
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