連載 スクラブナース6年生・65
座るナース
鈴木 美穂
pp.1022
発行日 2010年10月10日
Published Date 2010/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686101874
- 販売していません
- 文献概要
アメリカのスタッフナースの仕事は日本のそれと比べると肉体的にはずいぶん楽で,70歳近くでも現役でいられるくらいである。とはいえ,よほど落ち着いている日でもない限り日勤の間に座ったりしている暇はない。
オーダーをチェックするためにコンピュータの前に座ることに小さな罪悪感をもつこともあるし,記録も申し送り後の勤務外になりがちである。日本では当たり前だろうが,アメリカでは勤務中に座っているナースがけっこういる。休憩中でもないのにナースステーションでドーナツやコーンスナックを食べていたり,とくに若いナースときたら携帯でメールをしたり,つぶやいたり(Twitter!)している。勤務中の私用電話やメールはもちろん御法度なのだが,お互いに見て見ぬふり。自らナースコールをとることはまずなく,清拭やトイレ介助はアシスタントの仕事とわり切っていて,病棟クラークに「○号室の患者さんが“ナース”を呼んでます」と振られるまで腰を浮かせることはない。
Copyright © 2010, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.