連載 スクラブナース5年生・55
車いすと糖尿病
鈴木 美穂
pp.1188
発行日 2009年12月10日
Published Date 2009/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686101646
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毎年夏休みと冬休みには日本に帰るのだが,大なり小なり前回の帰省からの変化に出会う。あるいは,半年足らずの間にすっかり忘れてしまって,毎回新鮮な気づきとして感じているだけなのかもしれない。とにかく,つい先日日本に行って気に留まったことは,会話において肯定的な受け答えに「なるほどなるほど」というフレーズが使われるようになっていたこと。数年前には「ぶっちゃけ」や「リアルに言って」などが耳に障ったものだった。
しかし今回に限っては反対にニューヨークに戻ってきたときの気づきのほうが大きかった。ふとニューヨークには車いすの人が多いと気づいたのだ。日本滞在中は買い物に行ったり,半ば観光地のようなところに行くことが多いのに対し,ニューヨークでは病院勤めであるために日常的によく見るだけのことかもしれないが,単に見かける頻度の違いだけではないような気がした。何が違うのだろうと考えてみると,日本で車いすを見かけるときは必ずといっていいほど押す役割の人と座っている人との2人組なのだが,ニューヨークで見るのは座っている人ひとりの場合がほとんどなのだ。電動車いすの人も結構多い。
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