実践報告
ともに学び,成長する新人教育支援システムの構築―プリセプターおよびアソシエーターを中心とした看護部全体で育てる環境づくり
草野 ひとみ
1,2
,
久保 伸子
3
,
野島 三千代
4
,
高松 和江
4
1福岡大学医学部看護学科小児看護学
2前福岡大学筑紫病院
3福岡大学筑紫病院
4福岡大学筑紫病院看護部
pp.276-281
発行日 2009年4月10日
Published Date 2009/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686101445
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はじめに
福岡大学筑紫病院(以下,当院)は2005(平成17)年度の救急告示病院認可に加え,2007(平成19)年度より地域医療支援病院および7対1入院基本料の認可を受け,主に急性期医療を担い,地域完結型医療を目指している。大学病院として初の地域医療支援病院の認可を受けた345床の病院である。
7対1看護のため2007年度は50名の新採用者を受け入れたが,新採用者の看護基礎教育のレベルはさまざまであり,看護の質の低下を防ぎ,また離職率を下げるために,新採用者のオリエンテーションや教育体制を構築する必要があった。
そこで,医療における安全確保と質の高い看護実践能力を強化するために,病院全体で行なう集合教育と各部署教育を連動させた段階的な研修体制を考えた。また,これまで心理的重圧の大きかったプリセプターの負担を軽減し,「ともに学ぶ」教育支援の構築として,多くのスタッフが新採用者にかかわる場や定期的な話し合いの場をもち,新採用者,プリセプター,アソシエーター同士が相談できる環境をつくった。
このような当院の新人教育支援システムの特徴とその経過を,研修会の事前レポート,全体討議内容から報告する。
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