特集 倫理的実践を支える看護管理者の役割
倫理をよりどころにしたスタッフ支援―院内倫理コンサルテーションを中心に
瀬下 律子
1
1医療法人財団慈生会野村病院看護部
pp.202-206
発行日 2008年3月10日
Published Date 2008/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686101153
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はじめに
早いもので私が看護師になって30年以上の歳月が経過した。めざましい医学の発展は世界一の長寿を可能にし,一般病院では入院患者の高齢化が進んでいる。病院では,急性期患者の救急・救命などのキュア(cure)とともに,緩和ケア・終末期ケアなど患者のQOLを基本にしたケア(care)が求められるようになり,治療方針の決定など倫理的問題への対応が求められる場面が多くなってきた。
私が現在勤務している野村病院(以下,当院)では,2006(平成18)年末から倫理委員会活動の一環として病院職員が誰でも参加できる倫理カンファレンスを開催し,倫理的問題について話し合っている1)。
本稿では,私が看護師として倫理的問題に関心をもった経過を紹介するとともに,当院での実践について報告したい。
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