実践報告
危険行動予測スコアシートの有効性の検討
石塚 洋恵
1
,
上島 美和子
1
1横浜市立市民病院
pp.923-927
発行日 2005年11月10日
Published Date 2005/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686100259
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はじめに
ICUという特殊環境の中では,患者の危険行動を予測し,早期対応と適切な看護ケアによって安全を確保することが重要である。この集中治療領域においては,身体拘束に関する研究がいくつか報告されているが,その多くは,実際の患者行動から判断して抑制基準を作成,評価しているものである。また,その項目は多岐に渡り,判断にも時間を要するものが多い。もしも患者の危険行動に至る要因を分析し,危険行動予測を客観的かつ簡便に評価することができれば,早期対応および適切な看護対策を行なうことができる。このことは,患者の安全を確保するうえで重要な課題である。
そこで筆者らは,ICU入室患者が危険行動に至る要因の検討を行ない,その結果から危険行動予測スコアシートを開発することとした。このスコアシートを使用した点数評価によって,危険行動の出現を予測することが可能であると考えたためである。
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