焦点 Evidence Based Nursing—その基本と実践・研究・教育への活用
エビデンスに基づく看護実践—尿失禁ケアの試み
小松 浩子
1
1聖路加看護大学
pp.131-138
発行日 2002年4月15日
Published Date 2002/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681900754
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はじめに
エビデンスに基づく看護実践の試みについて具体例を提示することが,ここでの私の役割です。本職は大学のスタッフですが,私はここ10年ほど福島と東京の尿失禁クリニックで排泄ケアの研究と実践をリンクさせながら細々と行なってきました。なにぶん自転車操業的な試みで,いつ倒れるかわからないスリルを伴う実践であることを先にお断りした上で,ありのままを伝えることが,本日のテーマであるEBNの重要性と,その一方で適用する難しさもクローズアップできるのではないかと,自分を勇気づけ,話を始めたいと思います。
では,尿失禁ケアの研究と実践の試みをEBNのプロセスをたどりながら説明します。すなわち,エビデンスをどのように「さがし」,「つくり」,「つかっているか」についてです。
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