MY OPINION
看護研究の土壌
新発田 杏子
1
1産業医学大学産業保健学部設置準備室
pp.235-241
発行日 1995年6月15日
Published Date 1995/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681900303
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大学や研究機関等で行なわれている学術研究は,人文科学であれ自然科学であれ,その本質は知的活動による創造であり,その成果の応用化・技術化を通して人類の発展に貢献する。その中でも,人間の健康や疾病に関する学術研究は,人類を豊かにした科学技術の進歩の原点である。また,人類の知的創造活動と人類の発展は表裏一体であり,人類の永遠の要求のようである。
産業界で言う研究開発(R&D)も,新しい理論の構築や新しい物質の発見,あるいは新しい物や方法の発明または改良を意味し,企業の維持発展の土台となっている。いわゆる近代文明の利器はすべてこの百数十年くらいの間に行なわれたR&Dの所産といって過言ではない。その成果の全ボリュームは現在の国の力を意味し,国の経済を左右する原動力となっている。その上,最近は,技術の研究開発は単に国家単位の規模ではなく,グローバルな視野あるいはマクロな視野で行なわれる時代に入っている。
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