特集 看護の専門分化とクリニカル・ナース・スペシヤリスト(CNS)—その現状と展望 聖路加看護大学公開講座委員会編
第4章
クリニカル・ナース・スペシャリスト(CNS)の現在の立場と将来の展望
Ann B. Hamric
pp.403-421
発行日 1994年10月15日
Published Date 1994/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681900216
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CNSが現在置かれている多様な立場
CNSの役割の将来
CNSが現在置かれている多様な立場
現在アメリカでは,CNSの活用は多様なバリエーションを見せています。アメリカの各地域で多くの人々が看護の仕事に従事しており,それがCNSの実務の現状と将来を形成しています。ここでぜひ理解していただきたい重要な点としては,現在CNSの確固とした実態というものが1つもないということです。また,アメリカにおけるCNSの現在並びに将来の役割あるいは活用という話は,多分皆さまを混乱させてしまうのではないかと思います。実は,アメリカにいる我々自身にも非常にわかりにくい,混乱しているテーマなのです。
まずはじめに,保健医療制度(health care system)の中で,医療に対するニーズの変化に対応するためにCNSがどのように活用されているかその実状を見ていき,その後で,将来のCNSの役割について考えたいと思います。そして最後に,上級看護実務(アドバンスト・ナーシング・プラクティス)という言葉の定義をめぐる論争とアメリカにおける状況についていくつかご紹介したいと思います。
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