焦点 ヒューマンセンサー(感性)に関する看護研究
研究
看護場面における沈黙時間の検討
山本 勝則
1
,
内海 滉
2
1秋田大学医療技術短期大学看護学科
2千葉大学看護学部看護実践研究指導センター
pp.421-426
発行日 1993年8月15日
Published Date 1993/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681900153
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はじめに
医療場面における会話の重要性については繰り返し述べてきた1,2)。近年,インフォームドコンセントの考え方が導入されるにいたって,会話はますますその重要性を帯びてきている。これまでの報告の中で,言語計量の基本的考え方やこの分野の研究について紹介した3,4)。
その後の言語計量の分野の研究としては,岡田ら5)の話題と医療用語の出現頻度に関する研究,竹原ら6)の言語速度を速くして伝達した場合と遅くして伝達した場合の比較,大畠ら7)の患者・看護者間の言語の重複に関する検討,三上ら8)の夜間の検温時における交流分析を用いた会話パターンの検討,石舘ら9)の検温時における会話の内容の検討,井上ら10)の接続詞と間投詞の使用頻度に関する検討,松本ら11)の糖尿病教室における言語速度・医療用語出現頻度・言語速度比と患者への影響についての検討,柴田ら12)の入院時の情報収集に関する分析,川崎ら13)の白血病患者を対象とした患者と看護者との組み合わせの違いによる会話の展開の相違の分析などが報告されている。1979年に「一言に言語計量といいましても,いまお話しいただいたように,いろいろな方法があるということがおわかりになったと思います。」と前原14)が述べているが,上述したように,言語計量の分野の研究はますます広がりを見せている。
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