増刊号特集 臨床実践を研究につなげる
1 「ケアの意味を見つめる事例研究」に臨床の現場で取り組む
インタビュー
実際に取り組んだ現場の看護師の経験1
赤井畑 明里
1
,
本誌編集室
1前国家公務員共済組合連合会九段坂病院看護部
pp.264-268
発行日 2019年7月15日
Published Date 2019/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681201641
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—本日はありがとうございます。まずは,院内の看護研究で「事例研究」に取り組むことになったときは,どのような印象でしたか。
赤井畑 私は九段坂病院に3年間勤務し,その前は出身の北海道の病院で4年勤めていました。どちらの病院でも,臨床で取り組む看護研究というと,自分たちの看護や業務をよりよくする業務改善のような目的があり,そのためにリサーチしてデータを集めるとか,あるいは先行研究をもとに,それを実際に実践して分析するのが看護研究だというようなイメージをもっていました。ですから,「事例研究をやってみてください」と言われたときは正直,「うーん,事例研究って仕事にどうやって活かしていけるのかな」と感じました。事例研究というものは,いわば“振り返り”だと思っていたので,今後の実践に何かプラスになるような取り組みができるのだろうかと,最初は少し悩みました。同じ職場の看護師からも,「えー,事例研究やるの??」みたいな反応だったので,それも心配でした。
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