特集 DNPの理念と実際─専門看護師をさらに育てる博士課程教育
扉
萱間 真美
1
1聖路加国際大学大学院看護学研究科
pp.11
発行日 2017年2月15日
Published Date 2017/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681201332
- フリーアクセス
- 文献概要
- 1ページ目
専門看護師として活躍する修了生から,「専門看護師の6つの役割の中で,研究が一番できていません」という言葉を聞くことがある。この言葉には,現在の専門看護師における研究と臨床との関係が反映されているように思う。
専門看護師としての活動は,現場から学び,既存の知識を活用することで精一杯な状況から始まる。動けるようになったら,よりよい実践をめざして既存の制度やエビデンスを最大限に活用したいと思い始める。実践が効果を生み出すようになると,新たな制度や技術へのアクセスの方法や知識が必要になる。病院というコミュニティを視野に変革に取り組み,地域のコミュニティ,そして行政まで見渡せるようになってからは,いまあるエビデンスをどう活用し,より説得力ある活動ができるかが焦点となっていく。そして自身が新たな制度に貢献するために,研究という方法が切実に必要となる。
Copyright © 2017, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.