英語論文へのアプローチ
誤訳のすすめ(1)
内海 滉
1
1千葉大学看護学部附属看護実践研究指導センター
pp.189-198
発行日 1989年1月15日
Published Date 1989/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681201020
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看護研究を行なうにあたって,何が最も重要かというと,その研究を行なう前に同じ研究が行なわれたかどうかを確かめるために,先行研究の文献を確認せねばならないことである。独創的な研究のテーマは,先行研究の文献の上に立ってはじめて企てられるものである。我々は,より独創的な研究を企てるためにも,できるだけ数多くの先行研究を収集せねばならない。しかし,それだからといって,単にキーワードをコンピュータにぶち込んで,集めた先行研究のコピーの山をいくら積みあげてみても何にもならない。先行研究の文献は丹念にサブノートに写して,1つ1つの研究の違いを吟味してゆかなければならない。
本邦の文献が特に劣っているわけではないが,わが国に同じ方法で行なわれた研究がない時には,否でも応でも国外の文献を読む必要が起きてくる。もしかしたら国外にも同じ研究はないかもしれない。しかしながら,それは,探してみなければわからないことである。なにしろ日本よりは外国のほうが国の数が多いのである。
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