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焦点 ソーシャル・サポート・3
セルフ・エフィカシーとソーシャル・サポート—自然災害に伴う精神的ストレスの媒介因子
Self-Efficacy and Social Support: Mediators of Stress on Mental Health Following a Natural Disaster
Shirlery A. Murphy
1
,
神戸 恵子
2
1Washington大学精神看護学部
2日本赤十字看護大学図書館
pp.360-365
発行日 1987年7月15日
Published Date 1987/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681200937
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通常,自然災害は単に偶発的な危機とみなされているが,被災者にしてみれば,それは恐らく一連の破壊的出来事の体験であろう。そこには,災害の前兆に対する恐怖,生活や財産の多大な損失,生命の存続への脅威,傷害,そして長期にわたる不快な回復期の体験が含まれるであろう。生活を破壊するこれらの複合的でネガティブな出来事がもたらす衝撃に際して,人は常に個人内部のサポート資源や個人間のサポート資源を動員しなければならない。
過去の災害研究の結果からは,災害と関連してストレスが生じることが示唆されている。たとえば,夫や妻や親の死によってもたらされる役割の変化への適応,転居,失業や転職,財産の修復,そして,損失に関する長たらしい複雑な報告書の準備などが,健康状態に影響を及ぼすであろうといわれている(Baum, Gatchel & Schaeffer, 1983;Green, Grace, Lindy, Titchener & Lindy, 1983;Logue, Melick & Struening, 1981)。
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