特集 会陰保護術の科学的再考
会陰保護術の文献学的考察
加藤 尚美
1
1東京都立医療技術短期大学専攻科助産学専攻
pp.912-926
発行日 1990年11月25日
Published Date 1990/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611900201
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分娩は元来生理的なものであるから,その生理性を十分生かし分娩介助を行なう必要があろう。産科生理学の進歩にともない,分娩の取り扱いは,ここ10数年で大きく変化しているといえよう。会陰保護に関して現在,助産婦はどのように対応しているのであろうか。また助産婦教育の中で,この会陰保護はどのような参考書を用いて教えられているのだろうか。会陰保護術,とくに児頭の娩出法を中心として論をすすめていきたい。
私たちの先輩助産婦は,どのように助産学を学んできたのであろうか。一例として「白木助産婦学」がある。本書は白木正博博士によって大正11年4月に第1版が発行され,今回参考としたものは昭和27年1月第66版発行となっている。この出版年月の長さと版数を見ても,多くの助産婦が参考書としたと推測される書である。
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