研究
日常生活行動負荷に関する実験—半坐位洗髪の労作度
近田 敬子
1
,
木戸上 八重子
1
,
横山 文子
1
,
丸山 咲野
1
,
三浦 昌子
1
,
竹之熊 淑子
1
1京都大学医療技術短期大学部看護学科
pp.159-166
発行日 1982年4月15日
Published Date 1982/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681200696
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1.はじめに
日常生活行動の中で,身体の清潔保持は人間の最も基本的な欲求の1つであるが,いったん病気という状態に置かれたとき,医師の指示により安静度という形で患者の生活行動内容が規制される。この安静度は治療を積極的に行なう必要からのものと,安静にすることが結果的に治療効果を促すことになる場合とがある1)。いずれにしろ,看護する者は規制された患者の生活行動範囲内で,より快適な療養生活が送れるように,援助の内容および方法の選択に迫られるわけであるが,現状ではまだそれを正しく判断するための看護援助技術の科学的根拠は乏しい。
筆者らは,規制のある生活を余儀なくされている患者を前提として,清潔・排泄・身仕度など,諸種の日常生活行動の労作度を実証することをめざして,エネルギー代謝に基づく一連の基礎的研究2),3)に取り組んでいる。
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