研究を志す人のために
研究する上でのモラル
戸田 悦子
1
1日本赤十字幹部看護婦研修所
pp.78-79
発行日 1981年1月15日
Published Date 1981/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681200641
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「研究する上でのモラル」という難問を簡単に書いてほしいといわれ,気安くお引き受けしてしまった自分の愚かさを痛感している。
私は,最近の看護界には1つの研究ブームが生じているように思える。卒後教育の場で仕事をしていると,卒業生の方々が上京した折には顔を見せてくださる。そのときの8割までの人が,異句同音に「看護研究が大変です」と話される。それには,研究を指導する立場にある人と,研究を義務づけられてしなければならない立場におかれている両者の声がある。日頃,研修生の看護研究をみてきた経験から,「研究する上でのモラル」の問題について,看護研究を何の目的でするのか,また,研究を進める過程で,どのようなことを心がけたらよいのか,ということを中心に,感じてきたことを述べてみたい。
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