焦点 "臨床における看護"の研究
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臨床における看護に関する研究の現状
氏家 幸子
1
,
岡田 麗江
1
,
秋山 正子
1
,
阿曽 洋子
1
1大阪大学医療技術短期大学部看護学科
pp.77-96
発行日 1979年4月15日
Published Date 1979/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681200575
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Ⅰ.序
看護に関する研究は,第2次大戦後の1950年前後から,アメリカにおいて急速に進展した。アメリカの看護の影響が強い我国においても,昭和23年(1948年)制定の保健婦・助産婦・看護婦法による教育制度の改革とあいまって,看護は科学的に行なわなければならないとする考えが強くなり,研究やその発表がなされるようになった。更に,この科学的裏付けのある看護に対する志向は,昭和42年(1967年)のカリキュラム改正によって強調された。
また,全国的規模の看護職者による学会は,看護婦部会主催の看護研究発表会が昭和27年(1952年),保健婦部会主催の全国公衆衛生看護学会が昭和34年(1959年),助産婦部会主催の助産婦研究学会が昭和38年(1963年)より,それぞれ開催された。そして,これらの学会は昭和48年(1973年)の移行期を経て昭和49年(1974年)の第5回日本看護学会から,統一学会として開催され現在に至っている。また,公衆衛生学会,母性衛生学会,民族衛生学会,病院学会,その他関連のある学術学会での看護職者の発表や参加は,その数を年々増している。更に,地域別,設置主体別などによって開催される研究発表会や学会への参加は,把握できないほど多くなっている。そして,関係雑誌への投稿数も,しだいに多くなっていると聞いている。
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