焦点 "臨床における看護"の研究
研究
病床気候に関する臨床的研究
氏家 幸子
1
1大阪大学医療技術短期大学部看護学科
pp.97-106
発行日 1979年4月15日
Published Date 1979/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681200576
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
Ⅰ.緒 論
近年の医療の進歩は,疾病の早期発見や早期治療を可能にしたが,また一方,人口の老齢化や疾病構造の変化とあいまって,長期にわたる臨床患者の増加をもたらしている。この長期臥床患者への看護ケアの重点事項として,褥瘡の予防があげられる。褥瘡を予防するためには,発生を促す因子とされている圧迫・摩擦・不潔・湿潤・全身状態の不良等をさけなければならない。
これらの因子をさけるための圧迫・摩擦・不潔に関しての具体的な看護ケアとして,体位変換や清拭が実施され,またエアーマットレスや高分子肥肪パットが使用されている。湿潤については清拭とパウダー使用が実施されているが,患者にとって最も身近かな物理的環境であり,湿潤と関係のある病床気候に関する実態は明らかでない。
Copyright © 1979, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.