焦点 衣服と看護に関する研究
Conference・素材をめぐって
衣の援助をとおして健康回復をはかる
白髪 妙子
1
,
竹林 良子
2
,
時安 真智子
3
,
藤原 美恵
4
,
半田 武子
5
,
井上 富美子
6
1大阪赤十字病院
2兵庫県立厚生専門学院
3大阪府立病院
4大阪逓信病院
5北野病院
6大阪市立大学医学部付属厚生学院
pp.128-141
発行日 1976年4月15日
Published Date 1976/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681200454
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井上(司会) 今回のカンファレンスは,編集部より"衣生活と看護"というようなことで依頼を受け,企画されたものです。素材をまとめる期間が短かかったので,レポーターの方はたいへんだったと思いますが,一応「入院患者の寝衣の実態とその検討」という"素材"がまとめられましたので,これを中心に検討していきたいと思います。
私もこの機会に少しいろんなものを読みましたけれども,看護界の中で私たちが衣生活というものを意識し,考えた看護援助をしているというようなものはあまりないようです。整形外科とか手術後の患者に,どのような衣類がよいかというようなことは少しずつ出ている程度です。家政学のほうの被服衛生とか,社会学,心理学者の人たちの研究は,たくさん発表されていますが,私たちが入院患者にどのようにして快適な生活を送っていただいたらいいかというようなことは,あまりなされていないようです。その点,この調査は初の貴重な報告ではないかと思います。この資料をもとにして,病気のため入院を余儀なくされている患者が,病院の中で快適な衣生活を送るためにはどうしたらよいか,それには看護婦としてどのような配慮が必要かなど,今後の研究テーマが浮き彫りにされたらと願っています。
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