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特集 実践科学としての看護学のための理論
第I部 一般理論
カンファレンス"科学の本質と看護"
序説
Introductory Comments
Maudeleine Leininger
1,2,3,4
,
内藤 理恵子
5
1セント-アンソニー看護学校
2アメリカ-カソリック大学
3ワシントン大学
4コロラド大学看護学部精神看護研究科
5東京女子医大付属看護短大
pp.205-208
発行日 1970年7月15日
Published Date 1970/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681200184
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科学の分野においては,現象を正確に記述する,現象の秩序の相違を説明し比較する,さらに最終的には調査中の現象を予測し制御することを目的としている。このように科学の最終目的は,新知識の発見,ゆるぎない知識領域の拡大,既得の知識の再確認ということになる。これまでは,知識の発見それ自体が,科学者にとっては大きな報いとなる経験であった。知識の発見が科学者の思考力,研究方法,創造能力の試金石であった。それが同時に原動力となって,科学者をして自分の仕事に執着させ,不快な経験や科学的なきびしい試練に耐えさせ,研究課題を解決する忍耐力を与えているのである。
看護が,科学的な学問scientific disciplineになろうと努力している今日,看護科学者たらんと熱望する者は,科学の本質および科学的研究に関する現代の問題点を理解することが重要である。われわれは,この論題に関し,特に,純粋科学・応用科学の現代の視点を考察するためには,知的で有意義な議論を行なう必要がある。科学の本質と目的についての活発で健全な議論を通じて,はじめて科学の意味するものの把握が可能となろう。
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