諸外国の看護活動
England—20年前の日本の看護の再現
新藤 信子
1
1国立箱根療養所
pp.266-272
発行日 1968年7月20日
Published Date 1968/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681200071
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はじめに
日本の看護界にはいってかれこれ17年にもなるというのに,いまだに日本の看護活動の真髄をつかむことができないでいる。まして,たった16か月しか接しなかった英国の看護活動について述べることはむずかしい。しかし,16か月間看護婦としてその看護界に参加し,あるいは理学療法士として研修を受けながら第三者的立場で彼らを観察し,またある期間は患者となってみずから看護を受けながら感じとった英国のある一部の看護活動については,自信をもって述べることができると自負している。
どこの国でも,どんな社会においても,理想と現実の間にはある程度の隔たりがある。英国の看護界においても例外ではない。したがって,私は印刷物として発表されている英国の看護活動にはいっさい触れず,私が実習し,入院し,そして見学してまわった約20の病院で体験し,感じた赤裸々な英国の看護の姿だけを紹介することにする。
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