焦点 質的研究方法を用いた看護学の学位論文評価基準の作成―大学院博士課程における質的研究方法の教育
米国とカナダの大学院における学位論文審査委員会の活動の実際
香川 秀太
1
1筑波大学人間総合科学研究科
キーワード:
学位論文
,
審査委員会
,
大学院
,
質的研究
Keyword:
学位論文
,
審査委員会
,
大学院
,
質的研究
pp.335-340
発行日 2009年9月15日
Published Date 2009/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681100382
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はじめに
2006(平成18)年8月から2007(平成19)年2月にかけて,米国およびカナダの大学院で看護学の学位論文審査を行なっている教員5名に対し,学位審査をどのように行なっているか,インタビューを実施した。インタビューは,平成18年度~平成20年度科学研究費補助金,基盤研究(B)「質的研究方法を用いた看護学の学位論文評価基準の作成に関する研究」(研究代表者;萱間真美)の研究メンバーのうち数名〔萱間真美(聖路加看護大学),麻原きよみ(聖路加看護大学),グレッグ美鈴(神戸市看護大学),竹崎久美子(高知女子大学),安保寛明(東北福祉大学)〕が,米国とカナダの計7つの大学院に訪問して行なった。
このインタビューに基づき,本稿では各大学における審査システムないし,学位論文審査委員会の特徴を報告する。主には審査委員の役割,選定方法,選定基準の3点に着目して述べる。これらのポイントは表にまとめたので,本文とともに参照されたい。
なお本報告は,複数のインタビュアーに基づく,探索的なインタビューデータを基盤にしたことなどから,大学間で,記述量等に多少の差がある。この点についてご了承いただきたい。
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