焦点 理論・研究・実践を総合するリフレクション
看護実践に埋め込まれたリフレクションの構造―マイクロモメント・タイムライン・インタビュー法の活用
池西 悦子
1
,
田村 由美
2
1園田学園女子大学人間健康学部人間看護学科
2神戸大学大学院保健学研究科
キーワード:
リフレクション
,
看護実践
,
看護専門職の成長
,
マイクロモメント・タイムライン・インタビュー法
Keyword:
リフレクション
,
看護実践
,
看護専門職の成長
,
マイクロモメント・タイムライン・インタビュー法
pp.229-238
発行日 2008年5月15日
Published Date 2008/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681100311
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はじめに
今日の社会の変化に伴う看護の役割拡大や人々の健康意識の向上などにより,以前にも増して看護職には複雑な問題に対応する看護実践能力が求められている。そして,2002(平成14)年に出された「看護学教育の在り方に関する検討会」の報告書(厚生労働省,2002)では,看護基礎教育の課題として実践能力育成の必要性と看護職としての社会的責任,ならびに国民の要望に対応した看護の質の向上を強調している。しかし,現状はそれに反して,卒業生の実践能力の低下(田村,2003,pp.45-52)や,リアリティショック,人間関係,さらに看護実践への自信のなさ等に起因する新卒看護職員の早期離職率上昇も指摘されている(日本看護協会,2004)。
このような現状のなかで,より質の高いケアを展開していくためには,看護職がどのような専門家をめざすのかを明らかにした上で,専門職としての成長につながる有効な学びを検討し,基礎教育課程から,働き続ける限り学びつづけることが望まれる。
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