特集 助産所でも診療所でも病院でも ここまでできる産後ケア
—【産後ケアのグッドプラクティス】—精神科病院と協働して母子と家族を守り育むアウトリーチ
川島 広江
1,2
,
渡辺 佐智子
1,3
,
新森 永遠路
1,4
1一般社団法人千葉市助産師会
2川島助産院
3まんまる助産院
4にいもり助産院
pp.166-170
発行日 2024年4月25日
Published Date 2024/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665202270
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精神科単科病院と千葉市助産師会の連携の始まり
千葉市助産師会(以下,当会)が活動する市内の精神科単科病院に,2017年に産後ケア病棟が新設された。懇意にしていた保健師から連絡があり,筆者らがその内覧会に出向くと,ストレスケア病棟の中に,産後の母親が安心して入院できるよう多くの工夫がされていた。また院長をはじめ,職員の意気込みや温かな雰囲気に敬服しつつも助産師の不在が気になった。
周産期メンタルヘルスについては,構造的な問題などによる連携の困難さ1)や解決すべき課題2)があり,職種間のズレやお互いの活動内容が分からないことなども「連携・実践上の課題」3)として挙げられている。自治体においても,精神保健は県単位,母子保健は市町村単位であることから,会議などで同席する機会すらなかったと気付いた。
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