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特集Ⅱ ひきこもり
精神障害者アウトリーチ推進事業の取り組み―こころといのちを守る訪問支援(アウトリーチ)事業
Expanding the outreach project(visiting support)for people with mental disability
武津 美樹
1
,
青木 仁志
1
Miki Taketsu
1
,
Hitoshi Aoki
1
1福井記念病院
pp.900-907
発行日 2013年7月15日
Published Date 2013/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001100217
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Key Questions
Q1:「精神障害者アウトリーチ推進事業」とは?
Q2:アウトリーチで他(多)職種が連携する際のポイントは?
Q3:アウトリーチに求められる「生活者」の視点とは?
はじめに
「ひきこもり」とは,厚生労働省の定義によると「仕事や学校に行かず,かつ家族以外の人との交流をほとんどせずに,6カ月以上続けて自宅にひきこもっている状態」とあり,精神疾患が疑われるひきこもりの場合には,精神障害者アウトリーチ推進事業の対象者にもなっている.
医療法人財団青山会 福井記念病院(以下,当院)では,2012年度(平成24年度)に神奈川県より「こころといのちを守る訪問支援(アウトリーチ)事業」(以下,事業)を受託した.この事業は,国の精神医療福祉の充実化を検討する中で,新たな地域精神保健福祉医療体制の構築に向けた検討チームで取り組まれている「精神障害者アウトリーチ推進事業」である(図1).アウトリーチ(訪問支援)の充実により「課題の解決を入院に頼らない」ことを前提とし,医療等の支援につながりにくい人に対しては,住まいに支援を届け,本人だけでなく家族も支えることを重要視し,アウトリーチ(訪問支援)の一般制度化を目指すというものである.その支援の中で「ひきこもり」状態にある方の支援を通して,精神科病院を核とした多職種連携による支援の実際についてご報告したい.
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