特集 新世代がつくるお産の場 わたしたちの助産院
[インタビュー]このまちで生まれる子どもを絶やさない—さくら助産院
藤岡 勢子
1
1さくら助産院
pp.544-553
発行日 2023年12月25日
Published Date 2023/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665202217
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兵庫県淡路市は,瀬戸内海に浮かぶ淡路島の北半分を占める,温暖な気候で知られた都市です。明石海峡大橋で神戸市とつながっており,近年は大手人材派遣会社の本社が移転してくるなど,移住してくる若い家族も増えています。一方で,島内で妊娠した女性の3割が島外に出て出産しています。数年前から分娩を取りやめる産科施設が相次ぎ,2020年12月,市内で唯一出産可能だった病院の産科病棟が閉鎖となり,淡路島全体で出産できる施設は1カ所のみになったのです。
閉鎖された産科病棟に勤務していた藤岡さんは準備を重ね,2022年4月に,有床助産所である「さくら助産院」をオープン。口コミでお母さんが集まり,2023年10月時点で39人の赤ちゃんが誕生しています。
助産師経験10年目に,33歳という若さで有床助産所を立ち上げた藤岡さん。立ち上げまでの大奮闘と,お母さんたちに支持される秘訣について伺いました。
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