特集 教科書に載っていない「進まない分娩」の対応
—実践報告—「進まない分娩」の研究とそこから生まれた助産師外来
金子 あやみ
1
1田川市立病院
pp.137-146
発行日 2022年4月25日
Published Date 2022/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665201986
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私が助産師を目指そうと思ったきっかけは,大学の看護実習で分娩見学をしたことです。「新しい命が産まれる瞬間に立ち会える,こんな素敵な仕事はほかにない」と,とても感動し,私も助産師になりたいと強く思いました。さらに,助産師資格を持つ大学教授で,当時から尊敬していた恩師から「あなたは私に似ているから助産師になりなさい」と背中を押され,助産師になることを決意しました。大学卒業後は,助産実習をさせていただいた田川市立病院(以下,当院)に就職しました。
当院は,27の診療科からなる総合病院で,「病む人に寄り添い,安全・安心な医療を提供し,『選ばれる病院』を創ります」という理念のもと,田川地域の中核病院として,70年以上にわたり医療を提供しています。また昨今猛威を振るっている新型コロナウイルス感染症に対し,筑豊地区唯一の感染症指定医療機関として最前線で活動しています。病床数は342床あり,そのうち産婦人科は,小児科と内科の混合病棟で32床あります。産科病棟の看護職員は,看護師14名,助産師9名です。2020(令和2)年度の分娩件数は214例で,近年減少傾向にあります。
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