海外レポート
心が動いた「お産のロールプレイ」—ネパール・ポカラ市の母子保健改善事業(JICA草の根技術協力事業)の取り組みから
藤井 あゆみ
1
1ネパール交流市民の会
pp.536-540
発行日 2021年7月25日
Published Date 2021/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665201841
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私が住んでいる長野県駒ケ根市は,2001年にネパール・ポカラ市と国際協力友好都市になって以来,市民団体「ネパール交流市民の会」と共にさまざまな取り組みをしてきました。特に2008年からは母子保健分野に力を入れ,2012年には現地にて「母子友好病院」の開院サポートを行い,2015年からはJICA草の根技術協力事業(以下,本プロジェクト)を実施しています。
2016〜2019年の間,私は本プロジェクトに国内調整員として参加し,毎年1回,ネパール人の医療者やポカラ市職員などを駒ケ根に招聘して行う15日間の本邦研修*2の企画運営に携わりました。この間,現地の「産婦が尊重されておらず,母子が本来持っている産む力,生まれる力が発揮できるような適切な助産ケアが提供されていない」という状況に変化を起こしたいと考え,2019年の本邦研修では助産ケアに焦点を当てることになりました。
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