特別寄稿
お産文化の変遷—理想的なお産を考えるために
伊藤 和美
1
,
加藤 幸代
1
,
酒井 春江
1
,
中梶 ちひろ
1
1日本赤十字武蔵野女子短期大学専攻科
pp.775-785
発行日 1990年9月25日
Published Date 1990/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611903245
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研究目的
近年我が国では施設内分娩が急増し,1950年(昭和25年)には4.6%に過ぎなかったものが,1960年(昭和35年)には50%となり,1975年以降はついに90%を上回った。その後現在まで,施設内分娩,特に病産院での分娩が主流を占めるようになった。
その背景には近代医学の目覚ましい進歩により,異常の予防・早期発見が可能となり,母子保健に関しても例外ではなく,母子の身体上の安全の確保に重点がおかれるようになったこと,また社会的要因として核家族化,住居の問題,出生数の減少等があげられよう。
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