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「NICUに入院している新生児の痛みのケアガイドライン2020年(改訂)版」のポイント
内田 美恵子
1,2
1埼玉医科大学総合医療センター 総合周産期母子医療センター
2日本新生児看護学会「NICUに入院している新生児の痛みのケアガイドライン」委員会
pp.610-613
発行日 2020年8月25日
Published Date 2020/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665201597
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はじめに
NICUに入院している新生児は,さまざまな種類と程度の痛みを伴う処置や検査を頻回に受けている。しかし新生児は,痛みを感じても言葉で表現することも,自分で対処することもできず,その経験のありようは他者に依存している。従って,診断や治療のためとはいえ,新生児に痛みを与えざるを得ない医療者には,新生児が経験する痛みを最小にすること,および新生児が発している痛みの表現を見逃さずに適切に対処することが求められる1)。しかし,小澤らが2018年に行った調査では各推奨内容の実施率は残念ながら高いものではなかった2)。今回の「NICUに入院している新生児の痛みのケアガイドライン2020年(改訂)版」(以下,改訂版)では,よりエビデンスレベルの高い研究結果を基に科学的根拠が示されており,改訂版の普及および各施設で推奨内容が実践できるよう支援活動を強化していくことも今後の大きな課題である。
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