連載 未来の助産師を育てています わたしたちの教育現場・44
高崎市医師会看護専門学校 助産学科
pp.982-987
発行日 2018年12月25日
Published Date 2018/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665201163
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沿革および開設の経緯
高崎市医師会看護専門学校助産学科(以下,当学科)はまだ開設して11年という非常に新しい学科ですが,学校の歴史は非常に古く,1915(大正4)年,高崎市医師会の有志による「壮医会附属高崎産婆看護婦養成所」という夜間1年制の学校の設立から始まります。その後昭和に入り,設置者の変更から幾度となく校名変更が行なわれ,1952年に高崎市医師会附属高崎准看護婦学校(2002年に高崎市医師会附属高崎准看護学校に校名変更),1970年に群馬県医師会立高崎高等看護学院(1976年に高崎市医師会立高等看護学院に校名変更)が開設されました。
群馬県内では分娩の約70%は民間医療機関(当学科のある高崎市では90%以上)で行なわれていますが,県内の助産師不足および公的病院に多くの助産師が集中するという助産師の偏在は大きな問題でした。助産師不足が続くことによる民間医療機関での分娩取り扱い中止の危惧,地域住民の分娩に対する不安解消のため,さらには分娩難民を出さないために助産師養成が必須となり,2008年に「豊かな人間性を持ち母子保健の向上と広く地域社会に根ざす助産師」の育成を理念に,当学科の前身となる高崎市医師会立高崎助産師学院が開校しました。開設の背景としては,2006年に助産師養成所指定規則が改正され,既存の看護師養成所に助産師養成所を併設することが可能になった,という点も大きいといえます。
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