連載 バルナバクリニック発 ぶつぶつ通信・100
泣き声に耳を澄まして
冨田 江里子
1
1St. Barnabas Maternity Center
pp.710-711
発行日 2012年8月25日
Published Date 2012/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665102266
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今,ビザ申請の一時帰国で日本に滞在している。私が働いていた時と比べ,日本の出産事情は変化したように思う。
以前なら,胎児心音に異常がなければ待てるところまで待つお産をしていた施設でも,今は待つことが少なくなっている。また,モニターをつけておく,前回帝王切開だったら経腟分娩をしない,予定日を過ぎれば誘発を始める,前期・高位破水も24時間以上待たない,双子・骨盤位は全部帝王切開――と,異常になってからの医療介入でなく,異常になる前に先手,先手の医療介入があたりまえに行なわれると聞いた。ここまでしないと,医療側を訴訟から守れないのだと。
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