実践報告
3次元超音波検査法を用いた上尾中央総合病院の助産師外来―開設10年を総括して
水谷 扶美恵
1
,
飯野 好明
1
,
米川 はな子
2
,
青木 かおり
2
,
古川 隆正
2
1大宮中央総合病院
2上尾中央総合病院
pp.340-344
発行日 2012年4月25日
Published Date 2012/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665102160
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はじめに
妊娠や分娩に対する関心の高まりとともに妊産婦のニーズが多様化し,また一方では産科医師数が年々減少し産科管理システムの崩壊が危惧された10年前に,上尾中央総合病院(以下,当院)の助産師外来が産声をあげた。当初,総合病院という施設の中で,助産師が主体性をもちつつその利点を十分に活用できる助産師外来の必要性を実感し,保健指導や乳房管理はもちろんのこと,当時脚光を浴び始めていた3次元超音波検査法を積極的に導入した。その検査法がもつさまざまな利点を活用しつつ,受診者の満足度の高い,そして臨床的にも信頼性の高い助産師外来のシステムが構築できたと自負している。
しかし,ここまでに至る過程ではさまざまな困難な道のりがあった。今回筆者の1人である水谷が,新しい勤務先へ変わったことを機会に振り返りを行ない,私たちのこれまでの足取りをつまびらかにし,さらに私たちが現在直面している問題点も紹介して,今日多くの施設で行なわれるようになった助産師外来のあるべき方向性について検討した。
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