連載 病院管理フォーラム
■人事管理(最終回)
上尾中央総合病院における接遇への取り組み(3)
朝見 浩一
1
1医療法人社団愛友会上尾中央総合病院 組織管理課
pp.763-765
発行日 2006年9月1日
Published Date 2006/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541100381
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●接遇研修と接遇試験制度の概要(表 1,2)
現在の接遇研修は,2 種類開催している.マスタースタッフ研修とインストラクター養成講座である.その認定試験もおのおの実施しており,マスタースタッフ認定試験とインストラクター認定試験を実施している.試行錯誤しながら毎年マイナーチェンジを繰り返し企画運営しており,その結果として,マスタースタッフ認定,インストラクター認定を行っている.
1.マスタースタッフ研修
マスタースタッフ研修は,基礎的な内容の研修で,新入職員,中途入職者向けに,年 2 回,2 日間に分けて実施している.いろいろな部署に研修受講者が散らばっているため,集中的に土曜日午後の時間を使い,8 項目,合計 420 分以上の時間をかけて,インストラクター委員会(現在はインストラクター部会と名称変更)が企画運営しており,院内のインストラクターが研修を実際に担当している.原則として,入職 6 か月以内には接遇研修を実施修了することとし,年 2 回の開催とした.研修は接遇マナーマニュアルの項目に沿って実施している.8 項目 420 分以上の研修は単位制として,すべて受講した場合にマスタースタッフ認定試験の受験資格を得ることとし,2 年間有効の資格として,一度試験を落ちてしまった場合でも翌年受験できるような制度にしている.また 2 年間とした理由として,社会の常識も毎年変化しており,それに合わせてマニュアルも毎年改訂していることから,長期間資格を与えてしまうと,それらの変化に対応できない場合もあると考え,2 年間と定めている.また,ピュアスタッフの接遇研修に対するマンネリ化を防ぐ意味も込めている.
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