連載 バルナバクリニック発 ぶつぶつ通信・80
繰り返される妊娠に葛藤を抱く
冨田 江里子
1
1St. Barnabas Maternity Center
pp.1038-1039
発行日 2010年11月25日
Published Date 2010/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665101763
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親のもとに子どもを授ける時,神様は何を思っているのだろうか。私の手に滑り込んでくるように生まれてきた赤ちゃんは,片手でも余るぐらい小さかった。在胎週数およそ32週。体重1kgあるかないかの弱々しい赤ちゃんだ。ぐったりしたその身体を母親の服で拭くと,「ヒー」というような産声が上がった。赤ちゃんを前に,言いようのない感情が私の中に立ち込めた。
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