Japanese
English
特集 母乳育児成功のための10カ条
第10条 母乳育児を支援するグループづくりを支援し,産科施設の退院時に母親に紹介しましょう
Foster the establishment of breastfeeding support groups and refer mothers to them on discharge from the hospital or clinic.
金森 あかね
1
1IBCLC(愛知県)
pp.435-439
発行日 2004年5月1日
Published Date 2004/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665100734
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
はじめに
第10条は,第1条から第9条までが守られてスタートした母乳育児をその後も継続していくために,大切な要素である。母乳育児をする母親の割合は,分娩後数週間から数か月の間に,急激に低下することが多い。主な理由は「母乳育児困難」で,特に「母乳不足感」から何かを補足したり,早期に母乳育児をやめてしまったりする1)。ほとんどの母親は必要量の母乳の産生ができる2)。それにもかかわらず,母乳育児の継続が困難なのは,継続的な母乳育児支援の不足が一因となっていると思われる。
また,児の栄養方法を決めるのは,多くは妊娠前のさまざまな要素であるといわれている。しかし,妊娠前に母乳育児を決意する機会に恵まれていなければ,妊娠中に支援グループに参加することがそのよい機会になる。
日本では,ラ・レーチェ・リーグをはじめとする「母親から母親への支援(Mother to Mother Support)」グループも各地で活動しているが,地域によってはこのような支援グループのないところもある。第10条は,すでにあるか,またはさらに発展させうるすべての持続的支援の形を含むと解釈できる1)。ここでは地域的支援の意義と,「母親から母親への支援」に重点を置いた具体的な方法について述べる。
Copyright © 2004, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.